急患で2回担ぎ込まれたPort Chester Hospital。お世話になった思い出は深い。
でも財政難で閉鎖したそうだ。
到着したとき腰は曲がり、息は絶え絶え。
とはいえ急患でも最初に何をすると思います?
まず事務室へ行って保険の種類を申告、支払い能力の確認をされるのです。
もう死ぬ! もうだめ〜「でもそれが先」
そして診察。結石とすぐにわかったのですが
「どのくらい痛い? 10段階で何点?」と聞く。
もう頼むわ。見たらわかるやろ、10点や10点!
しかし問診は続く。病状を確認するのに「あなたは何国人か?」とファイルを渡される。パラパラめくると何十カ国の言葉で、どこがどのくらい痛いか? とか説明してあって、しゃべれない人は指さすだけでも用が足せるようになっている。日本人なので日本語の質問紙を読みはじめたが、この日本語が無茶苦茶。文法の間違いというようなレベルではなく、文章が途中でブチッと終わっていたりする。日本語は末尾で肯定文か否定文の違いがあったりするでしょう。途中で切れたら意味不明。
英語で聞いてくれ! 痛いの見たらわかるやろ!
やっとベッドに乗せられたが、病室は満室。廊下の隅、トイレの横がわずかに開いていたのでそこで点滴の準備をはじめた。ところが吐き気が来てトイレに飛び込んで吐き、ベッドに戻って点滴。しかし痛み止め程度では全然だめ。また吐く。「深呼吸して」と医者。必死の深呼吸。
(これははじめて知った。深呼吸は究極の麻酔なんですね。心を落ち着けからだを落ち着ける)
多少マシになったけど30分くらいで爆発するような痛みが復活。廊下で絶叫を続けました。(うるさかったと思うわ。廊下だから骨折の患者とかいろいろおったし)。
仕方がないので医者が「じゃあこれは効くぞ」とモルヒネを注射してくれた。はじめてのシャブ経験。びっくりしました。撃った尻から痛みが消えていく。夢のように。
深夜、痛みがおさまると「帰っていいよ」と言う。ヤクも切れかけて、痛みと吐き気が復活していたけど、
「検査は泌尿器科を予約して行ってくれ」と追い出される。
「廊下でもいいから泊めて」「ダメ」
支払いをして玄関を出る。そこでまた吐いて、正面玄関をゲロで汚す。
家に帰る。痛み止めで朝を迎えたが、朝にまた最強の痛み再発。
ついに救急車を呼ぶ。そしたら同じ病院へ。オーマイガー。
アメリカは総合病院でも緊急処置だけ。検査は街の泌尿器科を予約して行けと言う。
で、2週間後、やっと予約が取れて診察。街の小さな医院でした。
検査で「ゴルフボール大の石」が尿道に詰まっていると聞いてびっくり。看護婦のおばさんが「このくらい」って手のひらを丸めて笑った。
「手術は病院を予約してください」
ええ〜! また別の病院?
ということで手術予約。10日間放置。やっと入院して手術。
全身麻酔だったからさすがに帰れない。ひと晩泊めてくれた。
しかし次の日「じゃ帰っていいよ」と帰る。日本だったら完治まで入院。アメリカはなかなか病院に置いてもらえない。
ひと月後にチンチンからヒモを抜いて(ばっと抜かれて絶叫)、処置終わりました。
全部で200ドル程度だったかな。安いでしょ。
ポイントはカバー内の病院へ行ったこと。調べないで保険外の病院へ行っていたら3万ドルでした。(3.5百万円:当時)
救急車も保険なら35ドル。もちろん無料ではないですが、保険外だと875ドルです。診察も手術も数十ドルでした。
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