講談社文庫「秘剣こいわらい」発売しました。

 車内吊りは初体験です。自分の名前が電車の空間にあるのはうれしいようなこそばいような。それより井上ひさしさんと同じ紙面にあるのはびっくり。2000年度の新潮社ファンタジーノベルズの作品が6年後に単行本化(マガジンハウス)されたわけですが、作家になるきっけとなった審査会の委員長が井上ひさしさんで、いちばん誉めてくれたと聞いています。(その場にいたわけではないですが、あとで新潮社の方から聞きました)。天国の井上さんに合掌です。
はじめての車内吊り広告!

 単行本が出てからさらに6年後に、NHKでワンセグドラマ化(主演:早織、池乃めだか)、そしてまたまたその6年後に「秘剣こいわらい」として文庫化されました。
  単行本の286ページは387ページと大きく化け、進化しました。新たな登場人物、事件、さらに複雑な伏線の仕込み・・そんな構成の上にクライマックスが乗っかりました。
  2006年に単行本として世の中へ出ましたが、実はページを開いたのはただ一度。反省が多くて気が引けたのですね。今あらたに読み返してみると、処女作としての初々しさがあって、それはそれでよろしいのですが、「書き直したい」という場所は多々あるわけで、商業出版として再チャレンジできる機会を得られたことは、作家としてこの上ない幸せです。
 「こいわらい」全4部作として、これにて第1部は完成。
  大河シリーズ(!)として納得の船出ができました。
 コンテンツが文化として熟成するには12年かかると言われていますが、
自分の中での文化熟成を実感した感じです。
  あとは映画。人生の大きな目標です。

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